第二話

「ココも、いいんだろ ? どうだ、えぇ ? 」
副隊長はそう言うと、指で輪を作り、カリの部分をくりくりと刺激し始める。
と、その時…目を閉じた畑山の口から、ひときわ激しい叫びが発せられた。
「ああ、あっ ! た、隊長…隊長おぉーーっ ! 」
その声に、岡田はふと我に返った。
自分自身もその光景に興奮していた事も忘れ、畑山をオモチャにしている副隊長や隊員たちへの激しい怒りが込み上げて来る。
岡田は力任せに浴室のガラス戸を開き、叫んだ。
「何をしているんだ!」
「あ… ! た、隊長… ! 」
副隊長が手を緩めると、いきなり畑山の先端から激しい勢いでザーメンが迸った。
他の隊員たちは、入ってきたのが岡田だと気付くと、驚いた様子でこそこそと浴室から出て行く。
「あ、その…自分たちが体を洗ってやってたら、その、コイツ…」
「畑山が、何かしたのか」
「い、いえ、別に…」
副隊長も、岡田の厳しい目に射すくめられ、ぼそぼそと言い訳をしながら浴室を出て行った。
「何か騒いでいたようだったが、どうかしたのか」
気づかなかった振りをして岡田が尋ねると、畑山は不自由な左手で股間を湯で流しながら、ボソリと答えた。
「い、いえ、別に…。隊長は風呂、これからっすか ? 」
「ああ…ひとりで大丈夫か」
「はい、もう上がる所でしたから。じゃあ隊長、お先です」
「おい。服はどうするんだ。ひとりで着れるのか ? 」
「あ、副隊長が着せてくれますんで大丈夫です」
そう言い残し、畑山は股間をしっかりと隠しながら風呂場を後にした。
ひとり風呂に残された岡田の耳には、畑山の、自分を呼ぶ感極まった声が焼き付いてしまっていた。

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